2009年05月08日

灰とダイヤモンド

『灰とダイヤモンド』('58・ポーランド)


ポーランドの巨匠、アンジェイ・ワイダ監督の代表作で、ポーランドの反独闘争をテーマにした作品です。



監督自身も第二次大戦時にレジスタンス運動に参加していたというだけあって、鋭い描写、鮮やかな演出で、緊迫した暗殺シーンも目が離せません。
また、逆さに吊るされたキリスト像、祝賀会シーンで流れるショパンのポロネーズ、解放を祝う花火、主人公のトレードマークである黒いサングラス等、象徴的な小道具も効果的。



1945年5月、ドイツ軍降伏。反ソ化するポーランドの地方都市。
反ソ派テロリスト、マチェックは、仲間と共に自動小銃片手に教会の前で暗殺相手を待ち伏せていた。
かつては反独組織に属していた彼らやメンバーたちも、今ではいくつかのグループに分裂、戦後の権力抗争を繰り広げていた。
誤殺、対立、裏切り―。
暗殺稼業に疲れ果てた彼の前に現れた一人の女性の存在によって、彼の決断は鈍ってゆく・・・。
 

主人公、マチェックを演じたズビグニエフ・チブルスキー、カッコいいです!
ポーランド映画の傑作に次々と出演し、今後の活躍が期待されていましたが、残念なことに1967年、39歳という若さでこの世を去ってしまいます。
走っている列車に飛び乗ろうとして転落死という、映画のワンシーンさながらにショッキングな最期でした。


※黒サングラスが印象的なズビグニエフ・チブルスキー(左)と、恋人役の美人女優エバ・グジジェフスカヤ(右)→  


Posted by つきピン at 20:49映画